ISO 26262 自動車の機能安全
テュフ ラインランドの ISO 26262関連サービス
テュフ ラインランド ジャパンでは日本での認証サービスや技術支援などをよりスムーズに提供するため、担当分野およびお客様の地域などに対応した、最適なサービスを提供することが可能です。また、企業のニーズに合わせた社内ワークショップやセミナーなどご要望に応じて提供しています。
テュフラインランドを選ぶメリット
テュフ ラインランド ジャパンは独立した立場で認証・評価を行っており、第三者認証機関として世界各国での各種国際規格を基にした認証経験が豊富にあります。このことから、弊社の認証書により、システムやプロセスの安全の水準を中立的に証明することが可能です。
また、テュフ ラインランド ジャパンには日本の自動車業界を熟知した日本人の担当者が在籍しています。グローバルな基準の資格・規格解釈に基いた業務を、日本語でスムーズにやり取りできます。
ISO 26262の専門チームをはじめ、EMC、電気安全、産業機械、医療機器、システムマネジメント(ISO 9001, ISO 14001, IATF 16949, OHSAS 18000)、車両型式認証、圧力機器など、各分野の専門チームが日本に在籍し、相互に連携して貴社を国内外からサポートすることが可能です。
機能安全とは
危険事象の発生頻度・程度(リスク)を、電気・電子システムを用いて目標とするレベルまで低減させる技術のことを言います。例えば、安全機構が意図した通り確実に動作することで、目標とする安全状態を達成、維持する設計が要求されます。この考え方は、最新の安全技術として様々な産業分野で既に導入が進んでおり、親規格であるIEC 61508を核として派生した安全規格が数多く作られ、その一つであるISO 26262に関してもますますその重要性が増しています。
ISO 26262とは
近年劇的に進む車両の電子化や機能の高度化、車両システムの大規模化などに伴い、開発や検証の難易度は増し、車両システム全体が抱える“機能安全”に関するリスクが急激に高まっています。そのような流れの中、業界標準としての枠組みやルールを求める声が高まったことで、機能安全規格のIEC 61508を基に、車両システムに特化したISO 26262は策定されました。車載電子制御において故障や誤作動のリスクを明確にし、そのリスクを軽減する仕組みを機能の一つとしてシステムに組込み、「機能安全」を実現するための開発プロセスを標準化した国際規格です。車両のコンセプトフェーズからシステム開発、ハードウェア開発、ソフトウェア開発、および生産・保守・廃棄に至るまで、車両のライフサイクル全体という広範囲の領域が対象として定義されています。規格対応にあたって改善すべき対象は作業成果物、プロセス、手法、開発環境、組織体制、人の育成等多岐に渡ります。
認証の対象としては、製品(アイテム)の他に、開発プロセスやそれに使用するソフトウェアツールなども認証の対象となっています。
※IEC 61508とは
IEC 61508は全ての機能安全に関する規格の核であり、産業機械、原子力発電所、医療機器などの特定分野における安全規格のベースになっています。IEC 61508の基本的な考え方は、危険となる事象から人命・健康・環境などを守るための「安全機能」を付加し、リスクを低減して許容できるレベルの安全を確保するというものです。システムの構成要素のうち、コンピュータやソフトウェアも含む、電気・電子・プログラマブル電子システム(E/E/PES)に関する機能安全規格です。日本メーカーの取り組みも着実に進んでいます。
ISO 26262適合の必要性
- 自動車の電気・電子システム化が進み、自動車のほとんどの動作には電気・電子回路やソフトウェアが関連しています。故障やソフトウェアのバグによる危険現象を避け、安全を確保することが求められております。
- 産業機械に比べて新製品開発頻度が高く、出荷台数も多い自動車では、常に機能安全を意識した開発プロセスが求められます。開発プロセスの策定段階で機能安全の開発プロセスを規定することにより、その証明が可能になります。
- 日本でも既に多くの自動車関連メーカーがISO 26262対応に向けて活動を本格化させており、ISO 26262対応への要求はさらに高まっています。
ISO 26262 認証がもたらすメリット
- ISO 26262の適合を証明する認証書(certificate)を提示することで、製品の安全性を客観的にマーケットやユーザーへ提示することが可能となります。
- ISO 26262に基づく機能安全アセスメントを完了していることが納入条件となることは確実です。また、プロセス認証に関しても納入条件の一つとなることも予想されます。
- 危険な状態を引き起こす故障や誤作動に対してASIL(自動車の安全水準)のレベルに応じた対策がなされている証明となります。
- 規格適合した認証品を使用することにより自動車システム全体の安全妥当性確認および検証活動などが効果的に実施できるようになります。
- マーケットに対して、ISO 26262への対応に確実に取り組んでいることのアピールとなります。
ISO 26262 第三者認証について
ISO 26262では、製造メーカーの自己認証という選択肢もあります。しかし自己認証の場合、ISO 26262の知識を十分に有しているのか、ISO 26262に対応した製品になっているのかどうかの証明が難しいのが現状です。規格に対して間違った解釈をされているケースもあります。
このような観点からマーケットやユーザーの信頼を得るには、中立な立場をもつ第三者認証が理想です。提供する製品が競合相手と同じような仕様や価格だと仮定した場合、第三者認証が有利に働くのは間違いありません。
ISO 26262の第三者認証を受けると、設計開発段階からISO 26262の要求を満たしていることが証明されます。
■ テュフ ラインランドのISO 26262関連サービス
- 認証サービス
- 技術ミーティングサービス
- トレーニング(教育)サービス
■ 認証サービス
認証サービスでは3つのサービスを提供しています。
a. 機能安全アセスメントと認証(製品認証)
機能安全アセスメントとは、対象システムが規格に適合したことを最終的に裏付ける活動です。設計コンセプトから開発完了までを評価しアセスメント報告書にまとめます。この活動を第三者認証機関として確認することで、規格適合の認証を提供します。
b. 機能安全マネジメントシステム認証(プロセス認証)
機能安全マネジメント認証(プロセス認証)は、個別の製品に対する認証ではなく、機能安全のための開発プロセスが対象となります。従来の認証の仕組みでは評価対象となっていなかったハードウェア開発プロセスも含めた全領域に対してプロセス認証を実施します。企業組織またはそれらを構成する 要員の役割・適正能力に関するマネジメントシステムなども、その評価・認証対象です。
c. ソフトウェアツール認定
機能安全の認証を取得しようとする製品を開発する場合、その開発プロセスで使用するソフトウェアツール類も認定対象となります。ISO 26262の規格要求から決定したツール・コンフィデンス・レベル(TCL)に基づいて最適な手法で認定を行います。
■ 技術ミーティング
機能安全の認証業務を担当する検査官との打合せを「技術ミーティング」として実施させていただきます(有料)。認証業務に付随する打合せとして相当回数の打合せが必要なる場合や、認証業務以外で機能安全に関するご相談にも対応します。国内在籍の検査官にて対応させていただきますので、技術ミーティングはご希望により当社最寄オフィスまたは貴社のいずれでも実施可能です。
■ トレーニング(教育)サービス
ご要望にあわせて、以下からお選びいただけます。
a. 機能安全エンジニア(FSE = Functional Safety Engineer)認定のためのトレーニングコース 4日間
ISO 26262関連開発に必要な知識を習得いただけるコースです。最終日に試験を実施し、合格された方には認証書を発行します。
b. 機能安全管理者(FSマネジャー)認定トレーニングコース 2日間
ISO 26262の安全管理者として必要な知識を習得いただけるコースです。最終日に試験を実施し、合格された方には認証書を発行します。詳細は 機能安全マネジャー資格(FSM)コース をご参照ください。
c. インハウストレーニング (各種あり)
Functional Safety Engineer (FSE 資格コース) とは別に、貴社にお伺いしての社内セミナー、社内ワークショップの実施も可能です。セミナーが一方向的なものであるのに対して、ワークショップでは活発な意見交換も目的としており参加型の講習を意図しています。
社内ワークショップでは、オープンセミナーとは異なり他社への機密漏洩の心配がありません。具体的な設計図書を事例としてケーススタディを行うことが可能です。単なる規格解説のようなものではなく実践的な内容で実施されます。トレーニングコースの詳細について問い合わせください。
◆ 機能安全エンジニア(FSE)/マネージャー(FSM)資格コース ◆
コースプログラム詳細、受講申込は、 こちら をご覧ください。
■ 関連ドキュメント
機能安全関連職務経験の証明書(Eligibility Requirement Form) ISO 26262 FSエンジニアコース 用 | 169 KB | ダウンロード | |
機能安全関連職務経験の証明書(Eligibility Requirement Form) ISO 26262 FSマネージャーコース 用 | 168 KB | ダウンロード | |
機能安全関連職務経験の証明書(Eligibility Requirement Form) 記入サンプル | 311 KB | ダウンロード | |
Certificate更新手続き(初回) 用フォーム Extension form sheet | 97 KB | ダウンロード | |
Certificate更新手続き(初回) 用フォーム Extenstion form sheet 記入説明(日本語) | 154 KB | ダウンロード |
自動運転レベル3時代だからこそ必要になるISO 26262:2018 自動車の機能安全
「ISO 21434対応において、ISO 26262:2018最新版対応は必要なのか?」というポイントを中心にして、影響範囲の広がりを、専門家が解説しています。
- ISO 21434対応において、なぜISO 26262:2018最新版対応が必要か?
- 2011旧版からの改良点をふまえ、本当に2018年度版への適合は必要か?
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